ちび舞日記 こどもの日編  (サホ)

今日はこどもの日。
だから、まいは、ののみちゃんと二人で作ったかぶとを、たかちゃんにあげました。
どうしてかというと、ブータが、たかちゃんは、まだまだこどもで、だから、キッドなんだ、って教えてくれたからです。
まいも、ののみちゃんも、たかちゃんはおとなだと思ってたけど、そうじゃないんだって。
キッドというのが、こどもっていう意味だということも、まいははじめて知りました。

たかちゃんにかぶとあげたら、たかちゃんは、
「あのおっさんは、可愛い娘になんてこと吹き込むんだかな」
と、言いながら、それでも、うれしそうにかぶとをかぶってくれました。

そこへ、あっちゃんがどうしたのって、やって来ました。
二人でかぶとを作ってあげたんだよ、と言うと、
「瀬戸口君にはあって、僕にはないの?」
と、がっかりしたように言いました。

あっちゃんもかぶとがほしかったの?
あっちゃんは、こどもじゃないのに?
まいは、ちょっとびっくりしてしまいました。
だって、あっちゃんは、何でも出来る、おとなだと思ってたのに。

「でも、僕は瀬戸口君より年下だし」

そうだけど、でも、あっちゃんは、たかちゃんみたいに怒られたりしないよ?
たかちゃんは、ほんとはまだこどもだから、だから、いつも、みおちゃんにも怒られてるんじゃないの?

「ま、舞さん…っ! それはその――いえ、そう、なのかもしれませんね。本当に仕方の無い人ですもの」
「壬生屋っ」

ほら。
何だか、あわててるたかちゃんを見てると、あっちゃんとちがって、やっぱり、見た目ほど、おとなじゃないのかなと思えるよ?

「うーん、けど、僕もね、まいが思ってるほど、大人じゃないと思うよ? それにね、僕は子供だって思われてもいいんだ。舞が作ってくれるものなら、僕は何だってほしいんだから」

そうなの?
まいは、早く大きくなりたいのに、あっちゃんはこどもになりたいのかな。

すると、もとこちゃんが、
「舞ちゃん、男はいくつになっても子供なのよ」
と、笑いながら教えてくれました。

「だから、僕の分もほしいな」

うん。
あっちゃんがほしいなら、まいが作ってあげる。
さっき、ののみちゃんのお手伝いをして、もう作り方も知ってるんだよ。

それで、まいは、あっちゃんにあげるかぶとを、今度はひとりで作ってみることにしました。
でも、作り方は覚えたけど、やっぱり、まいがひとりで作ると、たかちゃんのほど、うまく作れませんでした。
それでも、出来上がると、あっちゃんはとてもよろこんでくれて、まいまでうれしくなりました。

あっちゃんも、たかちゃんも、すごくよろこんでくれたから、ののみちゃんと小隊の男のひとみんなに作ってあげることにしました。
もちろん、ブータの分も作ってあげました。

「せっかくですから記念撮影をしましょう」
と、かぶとをかぶったみんなの集合写真を、委員長がデジカメで撮ってくれました。
みんな、かぶとをわたすと、さいしょはびっくりした顔をしたけど、すぐににこにこして、それをかぶったから、写真の中は、みんな、笑顔です。

やっぱり、もとこちゃんのいうとおり、男のひとはいくつになっても、こどもなのかな。
まいは、みんな、まいよりずっとおとなだと思ってたのに。
それとも、ずっと、男の子だから、新聞紙で作ったかぶとが、今もあんなに好きなのかな。
まいは、ふわふわでかわいいもののほうが、もっともっと好きだけどな。
でも、みんながよろこんでくれたから、まいもうれしかったです。

今日は、とってもたのしかったけど、ちょっとだけおどろいた日でした。